高年収特化FPと学ぶ 「守りの資産運用ゼミ」 ~Low Risk, More Money~
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「年収1,000万円」はビジネスパーソンの一つのゴールとして憧れられる数字ですが、実際にそのラインに到達した人の多くが直面するのが「思ったほど手取りが増えない」「むしろ生活が苦しく感じる」という厳しい現実です。
日本の税制は、高年収になるほど税率が跳ね上がる「累進課税」を採用しているだけでなく、さまざまな公的支援の対象から外れる「所得制限」の壁が立ちはだかります。額面収入を増やす努力だけでは、手取りを効率よく増やせない高所得層のリアルな現実と、それを打ち破るための賢い資産形成(投資信託の活用)について解説します。
年収が1,000万円を超えると、所得税の税率が一段階上のステージ(2026年現在の区分では33%)に達し、住民税の10%と合わせると、給与がアップした分の約4割以上が税金として消えていく計算になります。
さらに恐ろしいのは、社会保険料の負担増です。昇給に伴って課税所得が増えても、受けられる「給与所得控除(サラリーマンの概算経費)」の額は上限で頭打ちになるため、結果として額面が増えた分だけ納税額が急激に伸び、手取りが増えるペースがガクッと落ちる「給与のコスパ悪化」が起こります。
独身か扶養家族がいるかにもよりますが、年収1,000万円の人の手取り額は、一般的におよそ700万円〜750万円程度に留まります。額面の約25%〜30%が税金と社会保険料で差し引かれる計算です。
ここで注目すべきは、年収800万円の人の手取りが約600万円前後であるという点です。額面で200万円もの差があっても、実際の手取りの差は年間100万円〜150万円程度、月額に直せばわずか10万円前後の違いにしかなりません。重い責任と激務をこなして給与を上げても、手元に残るリターンが割に合わなくなってくるのがこの年収帯の厳しい現実です。
年収1,000万円層にとって最大の「隠れた増税」となるのが、各種公的制度の所得制限です。具体的には以下のような項目で、受けられるメリットが消失、あるいは負担増になります。
これらの助成がなくなることで、教育費や医療費といった「生きるためのコスト」が他世帯より格段に重くなります。子どもの人数などによっては、実質的な生活水準(自由に使えるお金)が、支援をフルで受けられる年収800万円世帯と逆転してしまう現象すら起こり得ます。
年収1,000万円に達すると、それに見合った住居や教育費など、無意識に生活のベースラインが上がりやすいです。しかし前述の通り公的な支援は薄く、税負担だけが重くのしかかります。この状態で貯蓄だけをしていては、インフレや老後資金の不安は拭えません。
だからこそ、年収1,000万円層には「給与を稼ぐ(労働)」だけでなく、「税金を減らして(守り)、投資信託で増やす(攻め)」という両輪のアプローチが絶対的に不可欠です。
年収1,000万円層にとって、iDeCoは「最強の節税手段」です。最大の特徴は、拠出した掛金の「全額」がその年の所得控除になること。
所得税+住民税の合計税率が43%の人が、毎月2.3万円(年間27.6万円)を投資信託などで積み立てた場合、年間で約11.8万円もの税金が還付・軽減されます。これは利回り換算すると、投資信託の運用益が出る前から「実質的に約40%以上の確実なリターン」を国から得ているのと同じ状態であり、高所得者ほど確実にやるべき制度です。
給与所得が高い人ほど、新NISAによる「利益の非課税化」の恩恵も絶大です。通常、投資信託で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA枠内であれば無期限で税金がゼロになります。
残業や昇進で給与を100万円増やしても、累進課税によって約40万円が税金で引かれてしまいます。それならば、NISA枠内で投資信託(優良なインデックスファンド等)を運用して100万円の利益を出す方が、税金で1円も引かれることなく全額が手元に残るため、資産を増やす効率が圧倒的に良くなります。
年収1,000万円は一つのゴールではなく、新たな「税金と所得制限」との戦いの始まりです。額面収入に頼るだけでは、高い税率と支援の打ち切りによって家計の余力は確実に削られてしまいます。
「給与のコスパ」が悪くなるフェーズだからこそ、iDeCoで現在の税金を強力に減らしつつ、新NISAの投資信託で非課税のまま資産を育てるという、税制優遇のフル活用が不可欠です。
本サイトでは、iDeCoやNISAの他にも、不動産投資や副業、さらには所得控除を活用したサラリーマン向けの節税テクニックを多数紹介しています。ぜひ他の記事も参考にしながら、あなたに最適な「手取り最大化戦略」を完成させてください。