高年収特化FPと学ぶ 「守りの資産運用ゼミ」 ~Low Risk, More Money~
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「一生懸命働いているのに、思ったほど手元にお金が残らない」と感じていませんか。日本は累進課税制度を採用しているため、年収が上がるほど所得税や住民税の負担が増し、いわゆる「額面年収」と「手取り額」のギャップは広がっていきます。本記事では、ふるさと納税やiDeCo、新NISAといった王道の制度から、高所得者向けの不動産投資や副業を活用した節税まで、手取りを最大化するための具体的な手法を網羅して解説します。
ふるさと納税とは、自分で選択した自治体に寄付することで、自己負担2,000円を除いた金額について所得税・住民税の控除を受けられる制度です。控除上限額の範囲内で活用すれば、高級食材や宿泊関連などの返礼品を受け取りながら、翌年の税負担を調整できます。年収1,000万円超の層では、家族構成や控除状況によって寄付枠が数十万円規模になるケースもあります。
収入が高いほど活用できる枠も大きくなる傾向がありますが、寄付の上限額は個別の状況により異なるため、事前に上限額を確認したうえで計画的に活用するようにしましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、毎月の掛金全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となる制度です。現在制度では、企業年金がない会社員などが拠出できる上限額は月額2.3万円、年額27.6万円。仮に年収1,200万円前後で課税所得が900万円を超える方の場合、所得税と住民税を合わせると年間で約12万円の節税効果が見込めます。
医師や士業をはじめとする高所得層の方ほど所得控除による恩恵を受けやすく、また運用益も非課税のまま再投資に回せるため、税負担の軽減と老後資金の形成を両立させる手段として有効です。
新NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益(配当や売却益)に対して通常かかる約20%の税金が「一生涯にわたりかからなくなる」制度です。
例えば1,000万円を年利5%で運用し、15年後に利益が1,000万円出たとします。本来なら約200万円が税金として消えてしまいますが、NISA口座ならこの200万円が1円も引かれず手元に残ります。この「出口の税金がかからない」というメリットは、資産規模が大きくなるほど絶大な威力を発揮します。
会社員の方が取り組める身近な節税対策として、利用可能な所得控除を漏れなく申告することが挙げられます。税制は適宜見直されており、例えば令和7年分(2025年分)からは、合計所得金額が655万円を超え2,350万円以下の方を対象に、基礎控除額が従来の48万円から58万円(住民税は43万円)へ引き上げられるといった改正が行われています。
こうした改正による影響は見逃せません。所得控除は税率を乗じる前の所得そのものを圧縮する仕組みであるため、適用される税率が高い高所得者の方ほど、一つの控除を追加することで得られる減税効果も大きくなります。そのため、医療費控除や住宅ローン控除に加えて、年収1,000万円を超える層の方でも条件を満たせば適用可能な配偶者控除や扶養控除を適切に活用することが重要です。
なお、合計所得金額が2,350万円を超える場合には、基礎控除額が段階的に減少し、2,500万円を超えると適用対象外となります。医師や士業の方のように年収が高い層の方は、このような所得制限のルールにも留意しておく必要があります。
不動産投資が強力な節税になると言われる理由は、不動産経営で発生した「赤字」を本業の給与所得から差し引ける「損益通算」の仕組みにあります。
建物の購入代金を分割して費用化する「減価償却費」は、実際にお金が出ていかないのに帳簿上の利益を大きく圧縮できる魔法の経費です。これを活用して不動産所得を意図的に赤字にし、給与から天引きされた高い所得税の還付を受けるカラクリを詳しく解説します。
会社員の方であっても、副業が継続的かつ営利性のある「事業」として認められる場合には、業務で使用したパソコン代や通信費、自宅の一部家賃などを必要経費として計上できるようになります。また、青色申告の要件を満たすことで、所得から最高65万円の青色申告特別控除を差し引くことも可能です。特に年収が1,000万円を超える方の場合、適用される税率が高いため、適切に経費を管理して課税対象となる所得を圧縮することは税負担をコントロールする上で有効な手段となります。
ただし、副業の収支状況や帳簿の管理状態によっては「雑所得」として扱われる場合もあるため注意が必要。実態を伴う事業所得として認められるには、継続性や営利性を客観的に示せる体制を整えておくことが大切です。
年収1,000万円を超えると所得税+住民税の負担が約43%にも達し、昇給しても増税分で手取りが伸び悩む「高所得者の罠」に陥ります。
この対策として有効なのが、投資信託などによる資産運用です。給与所得は累進課税で税率が上がりますが、投資による利益(申告分離課税)はどれだけ稼いでも一律約20%で済みます。給与でさらなる増収を狙って半分近く税金で取られるよりも、税率の低い「金融所得」を増やす方が手元に残る効率は圧倒的に良くなります。
年収1000万円の会社員は、金融機関から見て「非常に属性が高い」と判断され、不動産投資ローンの借入枠が大幅に広がります。借入可能額の目安は一般的に年収の7〜10倍と言われており、7,000万円から状況次第では1億円以上の融資を引き出すことも可能です。自分自身の貯金(自己資金)だけでは不可能な数千万円単位の投資を、銀行融資という「レバレッジ」を効かせて行うことで、効率的に資産を拡大できます。
年収1000万円以上の層の多くが投資を行っているといわれており、その中でも特に「株式投資」が人気です。どれほど給与所得が高くても、株の配当や売却益にかかる税金は一律20.315%で固定されるため、高所得者にとってこれほど効率の良い増財手段はありません。また、新NISAを組み合わせれば、その利益すら非課税にできます。労働による高額な納税を回避しつつ、企業の成長をリターンとして受け取る。この「仕組みの活用」こそが、富裕層がさらに豊かになるための共通の節税戦略となっています。
退職金は「退職所得」として他の所得と切り離して計算されるため、所得税率の高い年収1,000万円超の層ほど、税制優遇の恩恵が大きくなります。受け取り方には一時金と年金の2種類がありますが、手取りを重視するなら一時金のほうが有利。年金を選択した場合、雑所得として他の収入と合算されるため、社会保険料を含めた負担が増える可能性がある点に注意しましょう。退職金制度のない医師・士業・経営者は、小規模企業共済やiDeCoを活用することで、現役時代の節税と出口での課税圧縮を同時に図ることができます。