高年収特化FPと学ぶ 「守りの資産運用ゼミ」 ~Low Risk, More Money~
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親世代の高齢化が進むなか、年収1,000万円超の高所得層にとって、相続対策は「将来の課題」ではなく、今すぐ取り組むべきテーマといえます。まずは生前から財産評価の圧縮や贈与の計画を進め、資産を円滑に引き継ぐ準備が必要です。そして、実際に資産を受け継いだ後は、その資金をどう守り、どう増やしていくかという運用面の視点も持ちましょう。
本記事では、「承継前の相続対策」と「承継後の資産運用」の2軸から、高所得層が実践すべき資産運用戦略を解説します。
管理職・専門職・経営者など年収1,000万円超の高所得層にとって、資産形成の次に必要なことは、相続対策です。特に40代〜50代は親世代の高齢化に伴い、相続対策が急務となります。
その理由は、以下のとおりです。
親の資産形成が不透明なままでは、兄弟間で相続財産の分配を巡る、争続のリスクが高まります。
居住地が首都圏や主要都市の場合、親名義の自宅や不動産の評価額が高く、相続税の基礎控除額を超過する可能性もあるでしょう。
また、親から子への一次相続だけでなく、配偶者(親)から子への二次相続まで見据えた、長期的な税金対策が必要です。
相続対策を資産運用と併せて行う場合、財産評価額の圧縮と納税資金の確保をしなければなりません。
財産評価額を圧縮する上では、生前贈与と不動産活用を組み合わせて対策を練ることが重要です。2024年以降の贈与においては、暦年贈与を行った際の相続財産への持ち戻し期間が段階的に7年へと延長されることとなったため、これまで以上に早めの計画的な準備が欠かせなくなりました。一方、相続時精算課税制度には年110万円の基礎控除が新たに設けられたため、暦年贈与との使い分けを検討しやすくなっています。
不動産活用についても2024年から居住用区分所有財産の評価ルールが見直されており、単純に評価額の圧縮のみを目的とする手法は通用しにくくなっています。そのため、単なる節税効果だけでなく、利回りや保有に伴うリスクを精査しつつ、「貸付事業用宅地等の小規模宅地等の特例」を活用して50%の評価減額を狙えるような、堅実な資産設計が求められます。
相続税は原則として現金で一括納付する必要があるため、相続財産が不動産や自社株に偏っている場合は納税資金の確保が重要となります。その際に有効な手段として挙げられるのが、死亡保険金の非課税枠である「500万円×法定相続人の数」という仕組みの活用です。例えば法定相続人が3人であれば、1,500万円までの死亡保険金を非課税で受け取ることが可能です。
保険料の負担者と被保険者を親に、受取人を相続人である子にしておけば、万が一の際、相続人が納税資金として活用できる現金を速やかに準備できます。
また、親が医療法人や中小企業の経営者である場合は、退職金規程などに基づいて支給される死亡退職金の非課税枠も検討の対象となります。保有する金融資産と不動産のバランスを考慮しつつ、税負担への備えとして適切な納税原資を事前に設計しておくことが、円滑な資産承継につながります。
高年収層における相続対策は、単に税負担を抑えることだけではなく、資産を円滑に承継し、承継後の運用まで見据えて設計することが大切です。2024年以降は、暦年贈与の持ち戻し期間が段階的に7年へと延長されたほか、マンション評価ルールも見直されるなど、これまでの対策をそのまま継続するだけでは想定通りの効果を得られないケースが増えている点に留意しましょう。
今後、高年収層における相続対策では、保険や不動産、贈与、そして資産運用といった個別の手法を単体で検討する戦略よりも、ご家庭の構成や保有資産の内容に合わせてこれらを組み合わせる「統合的な設計」が重要です。まずは最新の税制に精通したファイナンシャルプランナーなどの専門家へ現状の診断を依頼し、ご自身の状況に適した承継戦略を再確認することから始めてみてみましょう。
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